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年末年始やゴールデンウィークなどの長期連休に限らず、平日の朝夕でも発生する高速道路の渋滞、ドライバーなら誰もが避けたいものです。
みなさんの中にもラジオなどの交通情報で、「交通集中による渋滞〇〇Kmが発生しています」など、聞かれたことがある人も多いかと思われます。
実は高速道路上の渋滞は、およそ70%がこの交通集中によるものが原因で、事故や工事などが原因になったものは、意外に少なく全体の30%ほどでしかありません。
この交通集中による渋滞が起きるのにも、ただ単に交通量が多いことが原因なだけではなく、明確な原因が存在しているのです。
今回はその渋滞が起きる原因を探求してみましたので、紹介していきたいと思います。
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このページの目次
高速道路の渋滞にも定義があります
最初に、どのような状況を渋滞と呼ぶのか、その定義について紹介しましょう。
高速道路を管理している会社によって、渋滞の定義には違いがあります。
東名高速や名神高速など全国の高速道路を管理しているNEXCO(ネクスコ)東日本・中日本・西日本の3社では、時速40km以下で低速走行、あるいは停止発進を繰り返す車列が、1km以上かつ15分以上継続した状態を渋滞と定義されています。
首都高速では、20km以下の速度で車列が流れている状態、阪神高速では概ね30km以下の速度で車列が流れている状態が、渋滞と定義されているのです。
ちなみに高速道路の渋滞距離は、およそ2kmごとに設置されている、「トラフィックカウンター」と呼ばれる計測器により測定されています。
さらに加えて、一部の高速道路に設置されているCCTVカメラ、道路を巡回している交通管理隊や各料金所などによっても、測定されているとのことです。
交通集中による渋滞、主な場所は3つ
ここでは、交通集中による渋滞が起きやすい場所について解説します。
上り坂とサグ部がトップ

サグ部のイメージ
上り坂やサグ部(下り坂から上り坂にかわる凹部)は、高速道路での交通集中による渋滞の要因として最も多い場所で、NEXCOによると交通集中による渋滞全体の60%程を占めています。
別に出入り口があるわけでもないのに、渋滞が起きてしまうのは、上り坂やサグ部による速度の低下が主な原因です。
とくにサグ部では、下り勾配から上り勾配に変化するので、錯覚により平坦路と見間違いがおきてしまい、上り坂だと認識しないまま運転していると、大幅に速度が低下してしまいます。
その結果、後続車は前の車が減速したと判断して、ブレーキを踏むことになり、後続車が次々とブレーキを踏むことにより、車列全体の速度が低下するのです。
トンネル入口付近も渋滞の定番です

トンネル入り口のイメージ
大型連休中などの渋滞情報でもおなじみですが、トンネル入口付近も交通集中による渋滞の発生が多い場所になります。
こちらも速度低下が、大きな原因として考えられるでしょう。
トンネル入口部は、外部との明るさが大きく変化すること、トンネル特有の圧迫感があることなど、通常とは異なる走行の環境に変化します。
その変化により、無意識に減速してしまうドライバーが先頭にいることで、上り坂やサグ部と同様に後続車がブレーキを踏み、車列の速度が低下してしまう原因として考えられるでしょう。
インターやジャンクションの合流も渋滞が多い場所です
インターチェンジやジャンクションは、合流時に速度が低下することもあり、交通集中による渋滞の原因になっています。
最近ではラバーポールなどで車線を区切った、ファスナー合流(規則正しく1台ずつ交互に合流する方式)の導入で、以前に比べて渋滞の頻度(ひんど)や規模は減ってきました。
また以前は料金所の渋滞もありましたが、最近はETCの普及により、原因としては大幅に減少しています。
渋滞の原因は速度の低下による車間距離
前章で交通集中による渋滞が発生する場所を解説しましたが、いずれも速度の低下が渋滞を発生させる原因となっていました。
速度と一定時間に通過できる車両の数には、密接な関係があります。
例えば平坦路では各車90kmでスムーズに流れていたとしても、上り坂に差し掛かり70kmに減速してしまうと、その区間で一定時間内の通過可能台数は、流れている速度に比例して減少してしまうのです。
また速度が低下することで、車間距離が短くなることにより、ブレーキを頻繁に踏むことも、渋滞を引き起こしていると言えるでしょう。
車間距離が保たれている場合は、先頭車が少々減速しても後続車はブレーキを踏むことなく、エンジンブレーキだけで速度の調整が可能です。
しかし車間距離が短くなってしまうと、ブレーキを踏まざるを得ないので、はるか後方の車にまで、次々とブレーキの波が伝達されてしまいます。
その結果、最後尾に行くに從って速度が徐々に低下してしまい、やがて停止してしまう車も出てしまい、渋滞が発生してしまうのです。
まとめ:一人一人の心掛けで渋滞は減らせる
高速道路上での渋滞は、一般道と違い抜け道もなく、誰もが避けたいことです。
渋滞を少しでも減らすためには、ドライバー自身が渋滞を引き起こす原因を作らないことも大切なことではないでしょうか。
そのためには、上り坂やサグ部、トンネルの入口付近では、スピードメーターで速度を確認して、必要に応じてアクセルを踏み込み、速度の低下を招かないことが必要です。
また、インターチェンジやジャンクションの合流付近でも、前述しましたファスナー合流を心掛けて、スムーズな合流をはかることも必要になります。
最後になりますが、後続車に不要なブレーキを踏ませない、自分自身が渋滞を発生させない運転を心掛けていきたいものですね。