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2022‐2023年のRJCカーオブザイヤーと日本カー・オブ・ザ・イヤーは、EV軽自動車の日産「サクラ」と三菱「eKクロス EV」が受賞しました。
電気自動車(以下EV車)の受賞は2011‐2012年の日産リーフ以来のことになりますので、11年ぶりの受賞となります。
一方で日本は2035年に、新型車の販売をEV車やハイブリッド車(以下HEV車)、燃料電池車なども含む電動車のみにすると発表していますが、2021年の普及率をみてみると、ハイブリッド車は42.8%と増加していますが、EV車にいたっては0.88%と、ユーザーへの普及率が低いのが現状です。
そこで今回は2022年11月に「株式会社J.D. パワージャパン」が発表した、「購入検討する車のエンジンタイプやEV購入意向」の結果を中心に紹介させていただきます。
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次に購入検討する自家用車のエンジンタイプ
今回の調査は2022年7月に20~69歳の計2,800名を対象に、インターネットによるアンケートを行ったものです。
「次に購入検討する自家用車のエンジンタイプ」に対する回答(複数回答)では、ガソリン車が最も多く49%となっていますが、HEV車が48%と僅差で続いています。
その他ではEV車が25%、プラグインハイブリッド車(以下PHEV車)が18%と続き、EV車への関心がまだまだ低いことが判明しました。
また、HEV車は2021年の同調査では53%でありましたが、2022年は5ポイント低下しています。
次回購入予定時期別でみたガソリン車とHEV車、EV車の購入検討動向
前章の結果をふまえて、次に購入予定時期別に、エンジンタイプの検討動向(複数回答)をみてみましょう。
3年以内の購入予定ではガソリン車が優勢
購入予定時期3年以内の回答者では、ガソリン車が最も多く56%、HEV車が50%となっています。
次に購入予定時期4~5年後くらいの回答者では、ガソリン車が47%、HEV車が51%と、3年以内よりもHEV車の比率が高まる回答結果となりました。
また、購入予定時期6年後以降の回答者では、ガソリン車が42%、HEV車が46%となっています。
EV車の購入予定時期別では前回調査時から変化が発生
EV車について購入予定時期別でみてみると、購入予定時期3年以内の回答者では24%、4~5年後くらいの回答者では26%、6年後以降の回答者では25%の結果となりましたが、2021年調査の数値と比較すると3年以内では3ポイント、
4~5年後くらいでは1ポイント伸びていることが判りました。
2022年調査時期には、日産と三菱からEVの軽自動車も発表されており、消費者の気持ちがEV車に少しシフトした可能性も考えられます。
EV車購入を検討する理由と検討しない理由について
検討する理由トップは「ガソリン代がかからない」
次回購入検討するエンジンタイプでEV車と回答した人の選択理由についての質問(複数回答)では、「ガソリン代がかからない」が最も多く51%でしたが、燃料価格が高騰している昨今の状況からの影響が考えられます。
続いて「環境に配慮している」の46%、「電気自動車が主流になりつつある」が42%、「補助金や優遇税制がある」は38%の結果でした。
EV車の購入検討される人には、環境保全に対する意識の高まりや、各種補助金など優遇措置の魅力も反映しているようです。
検討しない理由トップは「充電スタンドが少ない」です
一方でEV車の購入検討をしないと回答した人の理由では、「充電スタンドが少ない」が最も多く53%、続いて「車の価格が高い」が48%と上位を占めました。
その他にも「充電に時間がかかる」が38%、「自宅に充電設備を用意できない」が37%、「航続距離に不安を感じる」が35%と続いています。
これらのことから車の価格面だけでなく、充電面での不安が購入検討をしない理由の大きなウエイトを占めていることが判りました。
愛車EVの普及は充電インフラ次第
今回は、「株式会社J.D. パワージャパン」が発表した、「購入検討する車のエンジンタイプやEV購入意向」の結果を中心に紹介させていただきました。
ガソリン車やHEV車購入を検討する人に比べると、EV車の購入を検討する人がまだまだ少ないことが、今回の調査からも判明しています。
車の価格面だけでなく、充電スポットなどのインフラ面にも不安を持つ人が多いことは、日本にEV車を普及させていく上で最も重要な課題だといえるようです。
【参考】
● 株式会社J.D. パワージャパン「次回購入時期3年以内はガソリン車、4年後以降はハイブリッド車が優位、EV「まだ先」から「そろそろ」へ?」