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自動車の盗難はTVニュースなどでもよく取り上げられていますが、近年では高級車を狙った巧妙な手口での盗難が増加傾向となっています。
そのような中で警察庁生活安全企画課は2024年3月1日に、2023年の盗難件数や車名別盗難台数などをまとめた「自動車盗難等の発生状況等について」を発表しました。
そこで今回は警察庁から発表された内容をもとに、都道府県別発生件数や車種別盗難台数を中心に2023年の自動車盗難について紹介いたします。
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自動車盗難自体はおおむね減少傾向に
2023年の自動車盗難件数(以下数値は全て認知件数)は5,762件と2022年の5,734件に比べて28件増加の微増となりました。
ただし自動車盗難件数自体は2003年のピーク時64,223件に比べれば大幅に減少しており、年々減少傾向ではあるといえます。
次に検挙率については2023年は自動車盗難件数に対して42.7%と、2021年の49.3%や2022年の45.6%に比べると、やや下がっているようです。
自動車盗難の都道府県別ランキング
上位5県が全体の半数以上を占める
都道府県別の自動車盗難件数は千葉県が746件(前年比19.0%増)で最も多く、次いで愛知県698件(前年比21.0%減)、埼玉県683件(前年比12.7%増)、茨城県615件(前年比4.8%増)、神奈川県の461件(前年比67.0%増)と続いていますが、中でも神奈川県は2022年は276件と全国7位でしたが2023年は盗難件数が急速に増加しています。
また、これらの上位5県を合計した自動車盗難件数は、2023年の自動車盗難件数全体の55.6%を占めており半数を超える結果となりました。
なぜ地域によって件数にばらつきが発生するのか
今回の発表で自動車盗難件数が少なかったのは島根県の3件、秋田県・福井県・高知県のそれぞれ7件でしたが、上位5県と件数を比較するとあまりにも大きな差があります。
その要因としては、上位5県は車の流通・保有量が多いことや、道路網が整備されているため盗難車を迅速に搬送しやすいこと、車を海外に運び出せる港湾が近いことなどから、自動車盗難の発生が集中している考えられるようです。
車種別盗難台数について
トヨタ車が盗難台数上位5を独占
2023年の1年間に最も多く盗難被害に遭ったのはアルファードの700台でしたが、2022年は330台であったことから倍以上の台数となっています。
次いで多かったのが2022年はトップであったランドクルーザーの643台、プリウスが428台、レクサスLXの261台、ハイエースが187台と続く結果となりました。
アルファードの盗難が急増した要因としては2023年6月にフルモデルチェンジされたことの他に、人気車種のため納車期間が長いことや車両が高価なことから高値で売れることなどが考えられそうです。
また、保有台数1,000台あたりの盗難台数では、レクサスLXが32.7台と圧倒的に多く、盗難台数ではトップであったアルファードは0.9台、2位のランドクルーザーが2.2台であることを考えると、著しく多い数値となっています。
軽トラックも意外に盗難が多い
車種別盗難台数の6位以下をみてみると、6位にキャリィ(スズキ)115台、以下はハイゼット(ダイハツ)107台、レクサスRXが88台、クラウン81台、10位にはレクサスLSとスカイラインが71台で続いています。
この中でもキャリィとハイゼットは軽トラックになりますが、北米やオーストラリアなどで人気が高く需要が増えていることや、農作業などのためキーを差し込んだままで駐車されることも多く盗みやすいことなどが、盗難の多い要因として考えられそうです。
まとめ
今回は警察庁が発表した「自動車盗難等の発生状況等について」をもとに、都道府県別発生件数や車種別盗難台数を中心に、2023年の自動車盗難について紹介いたしました。
近年の自動車盗難はリレーアタックなど手口も高度化されていることから、自宅の車庫内だからと安心することはできません。
大切な愛車を盗まれないためにも、防犯機器の設置やスマートキーは電波を遮断する箱に入れるなど、盗難への対策をしっかりとしておきたいものです。
【参考】
● 警察庁「自動車盗難等の発生状況等について」