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ガソリンの価格も高止まりが続き、自動車を購入する際に燃費を気にされる方も多いかと思われます。
国土交通省では、ユーザーの省エネルギーへの関心を高めることと、燃費性能が優れた自動車の開発・普及を目的に、2022年末時点で販売されているガソリン車やHEV(ハイブリッド)車、ディーゼル車、LPガス車を対象に、WLTCモードを基準とした燃費の良い乗用車ベスト10を3月31日に発表しました(4月4日に一部訂正あり)。
今回は、発表されたランキングの紹介の他に、WLTCモードについても解説いたします。
このページの目次
WLTCモードとは何か
2018年10月以降に日本国内で販売開始された新型車に、義務付けられた燃費の測定方法がWLTCモードです。
WLTCモードは国内専用のJC08モードと異なる国際規格で、下記の3つの走行パターンに分けて、燃費性能を表示しています。
- 市街地モード
- 郊外モード
- 高速道路モード
信号や渋滞などの影響を考慮して、比較的低速な走行を想定
信号や渋滞などの影響をあまり考慮しない、中速域での走行を想定
高速道路などのゴー&ストップがない高速域の走行を想定
以上3つのシーンを想定して燃費を計測して、3つの走行モードを組み合わせたWLTCモードの燃費の他に、走行モードごとの燃費も表示されます。
そのため、従来のJC08モードに比べると、実際の走行に近い燃費が表示されることが大きな特徴です。
普通・小型自動車部門では、HEV車がランキング上位を独占
トヨタ・ヤリスが36.0 km/Lでトップの座に
2022年普通・小型車部門では前年に引き続き、1.5L エンジンにモーターを組み合わせたHEV車のトヨタ・ヤリスが36.0km/Lでトップの座に輝きました。
2位にはトヨタ・アクアが35.8 km/Lで続き、3位にはトヨタ・プリウスが32.1 km/Lで続いています。
3位のプリウスは昨年末にフルモデルチェンジを行いましたので旧型でのデーターですが、ヤリスやアクアに比べて車体も大きく、エンジンも1.8Lと大きいにも関わらず3位に食い込んだことは、HEV車の先駆車としての面目を保ったといえるでしょう。
30 km/L超の車種が7位までズラリと並びました
続いて4位には前年と同じくトヨタ・ヤリスクロスが30.8km/Lで入り、5位には前年8位のトヨタ・カローラと前年7位のホンダフィットの2車種が30.2km/Lと燃費を向上させてランクインしています。
以下は7位には前年5位のトヨタ・カローラスポーツが30.0km/Lとランクダウン、8位には29.0km/Lで前年8位のトヨタ・カローラツーリングと前年6位の日産・ノートが続き、10位にはトヨタ・シエンタが28.8km/Lでランクインの結果となりました。
今回紹介しましたベスト10の車種は全てHEV車となっていることから、ガソリン車の大幅な燃費向上にハイブリッドシステムが大きな役割を果たしているようです。
軽自動車部門では実質的にスズキ車が上位を独占
アルトとキャロルが前年に引き続きトップの座に
軽自動車部門では前年に引き続きスズキ・アルトと、実質的にはアルトと同一車種のマツダ・キャロルが、前年の25.8km/Lから27.7km/Lに燃費を向上させて、トップの座に輝きました。
3位にはスズキ・アルトラパンが26.2km/Lと前年の25.2km/Lから燃費向上を図って続いています。
4位以下は0.2km/L差で8車種の激戦に
続いて4位にはスズキ・ワゴンRとマツダ・フレア(スズキのOEM車)が25.2km/Lでならび、6位には僅差でスズキ・ワゴンRスマイルが25.1km/Lと、6位まではスズキとスズキが製造しているマツダ車と、実質的にスズキ車の独占となっています。
また7位以下は前年と同じく、スバル・プレオプラス、ダイハツ・ミライース、トヨタ・ピクシスエポック、スズキ・ハスラー、マツダ・フレア クロスオーバーの5車種が25.0km/Lでランクインしました。
まとめ
今回は、WLTCモードについての解説と国土交通省から発表されました2022年燃費ランキングの紹介をいたしました。
HEV車が増えている現代では燃費だけを追求するならば、軽自動車が必ずしも優位と言えないようです。
最後に、今回の判定基準はあくまでもWLTCモードでの測定基準のため、実際の走行状況では数値や順位も異なる結果になる場合もあることを、付け加えさせていただきます。
【参考】
● 国土交通省「自動車の燃費ランキングを公表します!」