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今年6月に警察庁は、半導体不足で実施が延期されていた白ナンバー車に対する検査機器によるアルコールチェックの義務化について、導入することを発表しました。
普通車であれば5台以上の車を保有する事業者が対象になりますが、すでに運送会社など営業用緑ナンバーの事業者には義務化がされています。
このような社会的環境の変化の中で、健康総合企業の株式会社タニタが、お酒を飲む習慣があり、業務で社用車を運転することがあるドライバー1,000人を対象に、「飲酒運転に関する意識調査2023」を実施して、今年5月30日に発表しました。
今回は、その調査結果を中心に紹介いたします。
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翌日に運転をするが、つい飲み過ぎてしまうドライバーも多い
全回答者1,000名に、「自分はお酒に強いほうだと思うか」の質問では、「非常にそう思う」の回答が7.2%、「ややそう思う」が34.3%で、「お酒に強い」と回答したドライバーが41.5%に達することがわかりました。
次に「翌日に車を運転するのに、つい飲みすぎてしまうことがあるか」の質問では、「よくある」が2.7%、「ときどきある」が19.3%、「1~2回ある」が17.4%と。飲みすぎてしまったことがある人は39.4%に上っています。
また、「お酒を飲みすぎてしまったのはどのようなときか」の質問では、「友人・知人との飲み会」が45.4%と最も多く、「会社の忘年会・新年会」が43.7%、「会社の歓送迎会」が31.2%と続き、気のあった仲間と飲む場合や、会社の行事などでは、なかなか自制が効かずに飲みすぎてしまうことも多いようです。
飲酒と運転に対する意識や実態について
お酒を飲み過ぎた翌日の運転は大丈夫?
全ドライバーに「お酒を飲み過ぎても一晩寝れば車を運転しても大丈夫だと思うか」と質問したところ、「非常にそう思う」または「ややそう思う」と回答したドライバーは、合わせて38.1%に達しています。
とくに「お酒に強い」と回答したドライバーでは50.8%に達し、お酒は一晩で抜けるという認識しているドライバーが多いようです。
アルコールが残っていても運転するドライバーは少なくない
「アルコールが体から抜けきっていないと思いながら通勤や仕事で車を運転することはあるか」の質問では、全体の1.4%のドライバーが「よくある」と回答、「ときどきある」が6.7%、「1~2回ある」が12.5%の回答結果でした。
このことから、20.6%のドライバーが飲酒運転の恐れがありながら、ハンドルを握った経験があることがわかります。
アルコールが抜けるまでの時間への認知について
飲酒後に体内のアルコールが抜けるまでにかかる時間は個人差もありますが、体重65kgの人が日本酒2合を飲んだ場合は6~7時間程度、3合では9~10時間程度かかると、一般的にいわれています。
全回答者に「アルコールがからだから抜ける時間を知っていたか」の質問では、「知らなかった」が40.8%に達しました。
飲酒運転防止への意識について
もし上司が飲酒運転で帰ろうとした場合は?
全回答者に「お酒を飲んだ上司・先輩または同僚が車を運転して帰ろうとするのを止められるか」の質問では、上司・先輩に対しては「できると思う」が86.5%、「できないと思う」が13.5%の回答結果でした。
一方で同僚に対しては、「できると思う」が90.1%、「できないと思う」が9.9%の回答結果となり、目上の人には言い出しづらい人も中にはいるようです。
職場での検知器を使用したアルコールチェックについて
全回答者に職場で行われている飲酒運転の防止対策についての質問では、「社用車の運転前にアルコール検知器による社内チェックを実施する」が41.7%と最も多い回答となりました。
2019年の調査では16.1%と少数であったのですが、義務化を前にしてすでに検知器を用いたアルコールチェックを実施している職場が大幅に増加しているようです。
まとめ
今回は株式会社タニタが行った、「飲酒運転に関する意識調査2023」の調査結果を紹介いたしました。
白ナンバーに対する検知器を用いたアルコールチェックの義務化をはじめ、飲酒運転に対する社会の眼差しは、より厳しくなっています。
その一方で、アルコールが抜ける時間の認識があまりされていないことや、上司・先輩や同僚の飲酒運転を止められないなど、今後も飲酒運転に対する認識や知識の向上をはかっていくことが重要だといえるでしょう。
飲酒運転は誰にとってもリスクであり、一人一人が高い意識を持ち、お互いに関心を持つことが重要です。個人の身勝手な行動が、取り返しのつかない大きな事故につながる可能性が高いことを強く認識しなければなりません。
そして、ハンドルを握る者としての責任感が、何よりも大切です。
【参考】
● 飲酒運転根絶|警察庁Webサイト
● 株式会社タニタ「飲酒運転に関する意識調査2023」