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従来からの自動車保険では、普段から荒い運転をしているドライバーでも、違反や事故を起こさなければ、無事故無違反で日頃から安全運転をしているドライバーと、保険料の違いはありませんでした。
ところが、近年では日頃の運転状況をIT技術の活用により分析して、保険料に反映させることや、お得なポイントを付与するテレマティックス自動車保険が、いくつかの損害保険会社から販売されています。
すでに欧米では認知度も高い保険ですが、2024年1月からの自動車保険料値上げもあることから、国内での注目度も上がりつつあるようです。
今回は、テレマティックス自動車保険について、その内容やメリット・デメリットを解説いたします。
このページの目次
テレマティックス自動車保険とは
テレマティックス保険は、ソニー損保が2015年に発売開始しましたが、2021年の加入率は自動車保険全体の5.3%ほど(矢野経済研究所調査)となっています。
その仕組みは、自動車に搭載された端末から通信システムを通じて、走行距離や走行速度、ブレーキのかけ方などのデーターを保険会社に送信して、保険会社がドライバーの事故に関するリスクを分析して保険料の割引やポイント付与が決まるものです。
その他にも、データーに基づいた各種の安全運転サービスが、各保険会社より提供されます。
テレマティックス自動車保険は2種類あります
走行距離連動型
走行距離が短いほど事故に遭うリスクも低くなることから、走行距離が短ければ保険料を安く、逆に多ければ保険料が高くなるタイプです。
すでにリスク細分型自動車保険で採用されている仕組みですが、実際の走行距離が反映されることから、正確な走行距離から保険料を算出できるメリットがあります。
週末にしか自動車を使わない人や、近所への運転がほとんどの人には、保険料が安くなるなどのメリットが考えられるようです。
運転行動連動型
端末で急ブレーキや急発進、運転速度、ハンドリングの安定性などを取得して、安全運転が行われていると判断されれば保険料の割引やポイント付与を受けることができ、逆に危険な運転をしていると判断されれば、保険料が割高になる(または割引されない)仕組みのものです。
普段から安全運転を心がけている人や、ゴールド免許保持者には、運転行動連動型が向いています。
テレマティックス自動車保険のメリットとデメリットは?
保険料の割引以外にもメリットがある
運転行動連動型は安全運転を行うことで保険料の割引などが受けられることから、安全運転に対する意識向上が期待できます。
また普及することで、多くのドライバーが安全運転を心がけることで、社会全体的に事故率の減少や事故による渋滞の減少なども、メリットとして見込まれるでしょう。
その他にも、保険会社から運転時の行動などのデーターを受け取れることも、大きなメリットといえます。
デメリットもいくつか存在している
テレマティックス自動車保険では、運転日時や運転場所、運転距離、運転頻度、保険会社によっては車内外の映像などがデーターとして収集されるため、個人情報が漏洩(ろうえい)するリスクが考えられます。
また、安全運転で無事故のドライバーが、テレマティックス自動車保険への移行が増えることで、従来の自動車保険の事故率が上がり保険料も上昇することから、無保険の自動車が増加する可能性も考えられるようです。
まとめ
今回は、テレマティックス自動車保険について、その仕組みやメリット・デメリットを解説いたしました。
安全運転をすることで、保険料の割引やポイント付加が受けられる他に、保険会社から自分の運転に対する客観的なデーターを受け取れることにも注目すべき点といえます。
また、今後は普及することで、多くのドライバーの安全意識向上が図られ、事故の減少に繋がることも期待したいものです。
なお、テレマティックス自動車保険は、保険会社によって取り扱いが異なる場合、内容が変更される場合もありますので、加入される際には保険会社への確認をお願いいたします。
【参考】
● おとなの自動車保険「テレマティックス自動車保険とは?安全運転をするほど保険料が下がる仕組みを解説」