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特定の条件下においてすべての運転操作がシステムによって自動化される自動運転レベル4が解禁され各地で実証実験を伴った導入がされていますが、政府は2025年度をめどに自動運転移動サービスを50カ所に拡大、高速道路での自動運転レベル4での運用を目指しています。
今後は無条件で自動運転が可能な完全自動運転車レベル5の解禁が待たれるところですが、全国の貸し駐車場を運用管理するパーク24株式会社が昨年に完全自動運転車に関するアンケート調査を実施、5,342名から有効回答を得て結果を発表しました。
今回はこのアンケート調査の結果を紹介いたします。
このページの目次
自動運転車に乗りたい人の年齢層や理由は？
完全自動運転車に乗りたい人は全体の59％
今回のアンケート調査では、場所などの条件もなくドライバーが運転に関与しない完全自動運転車に乗りたい人は全体の59％に達しました。
年齢層別でみてみると、20代は62％、30代が64％、40代で61％といずれも6割を超え、50代では55％、60代が56％と、どちらかといえば若い年齢層の方が乗りたい人の割合が多い傾向があるようです。
完全自動運転車に乗りたい理由は？
「完全自動運転車に乗りたい」と回答した人の理由として最も多かったのは、「運転の負担がなくなる」の73％で全年齢層でみても最多となっています。
次に多かったのは「安全性が高い」の56％ですが、20代では43％に留まったのに対して60代では66％と年齢層によって大きな開きがでました。
続いて3番目に多かったのは「近未来な感じがする」の26％ですが、こちらは20代で38％に対して60代では20％と若い年齢層ほど多い傾向がみられます。
以下は、「運転以外に時間が使える」が26％、「乗り心地が気になる」の20％と続く結果となりました。
完全指導運転者に乗りたくない人の理由
若い年齢層ほど自分で運転したい人が多い
完全自動運転車を「運転したくない」と回答した人も全体の41％と少なくありませんが、意外にも最も多い理由としては「自分で運転するのが好き」で全体の61％の人が挙げました。
年齢層別では20代は特に多く78％と「運転したくない」と回答した人の8割近くが理由として挙げています。
誤作動が怖い人も少なくない
完全自動運転車を運転したくない理由として2番目に多かったのが「誤作動が怖い」で「運転したくない」と回答した人の59％が理由として挙げています。
続いて3番目に多かったのは「事故・トラブルの際の責任の所在がわからない」の34％で、年齢層に関係なくおよそ3人に1人が理由として挙げていました。
以下は「緊急時などの判断は自分で行いたい」が26％、「ハッキングによる遠隔操作などの可能性がある」の17％が続いており、完全自動運転への不安を感じる人も少なくないようです。
完全自動運転でやりたいことについて
景色を楽しみたい人が最も多い
完全自動運転車に「乗りたい」と回答した人に車内でやりたいことを質問したところ、「景色を楽しむ」が68％と最も多い回答になりました。
運転から解放される完全自動運転車に乗ることで、従来の車では味わえない車窓を楽しみたい人は多いようです。
その他には睡眠や食事などの回答も
2番目に多かったのが「睡眠」で40％、3番目には「食事」の35％と続き、以下は「映画や動画の鑑賞」の33％、「仕事・勉強」が14％となっており、いずれも日常の運転中にはできないことが挙げられました。
車の自動運転に関する筆者の考え
車を完全な自動運転化させるための技術は、将来の交通システムにおいて重要な役割を果たすことは間違いありません。
ただし、自動化によって空いた時間のすべてを睡眠などに使おうとする姿勢は危険だと思います。
理由は、自分の車が正常であっても、他の車や人、物件の全てが正常であるとは限らないからです。
大事故は、想定外な領域で発生するものです。こうした想定外を事前に予見できるのは、最後まで人間技だと考えています。
まとめ
今回はパーク24株式会社が行った完全自動運転車に関するアンケート調査の結果を紹介いたしました。
多くの人が完全自動運転車に乗りたいと思っている反面で、まだまだシステムに運転の全てを任せることに不安を感じる人も決して少なくないようです。
また、すべての道路で完全自動運転が可能なレベル5はまだ実用化まで時間がかかりそうですが、高速道路など限定的に自動運転ができるレベル4は今後の普及が待たれるところでしょう。
【参考】
● パーク24株式会社「【パーク２４】約6割が完全自動運転車に「乗りたい」完全自動運転車でやってみたいことは「景色を楽しむ」がトップ」
