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コロナ禍やウクライナ情勢に加えて、世界的な需要増による半導体の不足による自動車の納期遅延は、昨年後半より回復の兆しはあったものの、車種によっては納期が1年以上待ちなど、納期の長期化傾向が相変わらず続いています。
自動車メーカーは販売店も対応に頭を悩ますところですが、メーカーや車種によっては少しずつ改善の兆しも見え始めているようです。
今回は各自動車メーカーの納期問題について、最近の動向や主だった車種の納期を中心に紹介いたします。
このページの目次
納期長期化の原因、半導体不足はなぜ解消しないのか?
自動車の納期長期化の大きな原因となっている半導体不足ですが、スマホや家電品など民生用の半導体については、半導体メーカーの増産や需要が落ち着いてきたことによって、供給不足はかなり解消されています。
一方で自動車業界ではコロナ禍で自動車の需要が落ち込んだことにより、半導体の注文を大量にキャンセルしましたが、その後の需要回復によって半導体の供給不足が続いているのが現状です。
そもそも、自動車向け半導体のシェアは半導体全体の10%程度といわれていますが、旧世代の半導体が多い自動車向けでは利益率が低いため、新たに設備投資をする半導体メーカーも少ないことが理由のひとつといわれています。
そのため、コスト削減のためにジャストインタイムを採用していたことにより、他の業種に比べると自動車メーカーが自社内に半導体の在庫を抱えていなかったことも、半導体不足に拍車をかけたともいえるようです。
新車の納期は車種によって大きな違いがあるようです
カローラは昨年7月より納期は短期化
トヨタのホームページでは各車種の工場出荷時期が確認できますが、3月7日時点の発表では、カローラのガソリン車で2~3ヶ月、HV車で4~5ヶ月と昨年7月時点の「詳しくは販売店にお問い合わせください」よりも納期が短期化されています。
また、ヤリスでは昨年7月と変わらず4~5ヶ月と、納期の短縮には至っていないようです。
ホンダではシビックが受注を一時停止に
ホンダも同様にホームページ内に車種ごとに工場出荷時期が案内されていますが、3月13日時点の情報では、ヴェゼルはガソリン車とeHEV車の両方とも1年程度と、昨年7月時点のガソリン車で4ヶ月程度、eHEV車は半年以上よりも大幅に納期が延びています。
また、シビックに至っては受注を一時停止と、生産に大幅な遅れが発生しているようです。
その他にも、人気の軽自動車N-BOXに関しても、昨年7月同様の半年程度と納期の短期化には至っておりません。
マツダや軽自動車の納期は車種によっては短めです
マツダでは納期が短めな車種が多いようです
マツダでもホームページ上で工場出荷時期が案内されていますが2月24日時点では、CX-3が4~5ヶ月と長めなものの、CX-60で2~3ヶ月、CX-30で2ヶ月程度と納期は他メーカーに比べて短めな車種も多いようです。
マツダの生産ラインでは、部品調達に支障がない製造な可能な車種に切り替えるなど、フレキシブルな製造に対応をしていることが、納期が比較的短めな理由だそうです。
軽自動車の納期は普通車よりも短めな傾向があるようです
軽自動車メーカーのスズキやダイハツは、ホームページ上で工場出荷時期を案内していませんが、スズキ・ジムニーやハスラー、ダイハツ・ムーヴカスタムなどの一部車種を除くと2ヶ月~4ヶ月程度の納期が多いようです。
販売店などのホームページ上の情報では、スズキのアルトやワゴンRで2~3ヶ月、ラパンで3ヶ月、ダイハツのミラ・イースやムーヴが2~3ヶ月などとなっています。
軽自動車は普通車に比べて部品の共通化がされているものが多いことが、納期が短めな理由の一つとして考えられるようです。
まとめ
今回は各自動車メーカーの納期問題について、最近の動向や主だった車種の納期を中心に紹介いたしました。
納期の長期化は、HEV車やEV車化や安全装備の充実などで、自動車に使われる半導体の種類や量は以前に比べて増加していますので、今後もしばらくは続くことが予想されています。
納期の長期化により、下取り車の車検時期の問題で買い替え時期の判断が難しいなど、自動車購入を考えているユーザーも支障をきたしている現状は、早く解消してほしいものです。
【参考】
● トヨタ自動車「生産遅延に基づく工場出荷時期目処の一覧」
● ホンダ「Honda四輪製品 生産遅れに関するお詫び」
● マツダ「工場出荷目途のご案内」