- 上京時に車はどうする?売却するべきかどうかの判断基準について - 2024年9月27日
- 車売却で契約後に査定額を勝手に減らす業者から身を守る簡単な方法 - 2024年9月19日
- MOTA車買取を使って2日のスピード売却に成功。デメリットは? - 2024年9月5日
自動車メーカーの社名の由来を以前にもいくつか紹介いたしましたが、国内メーカーを見渡してみると、トヨタ、マツダ、ホンダ、スズキといった創業者の名前からとられたものが多いようです。
一方で海外の自動車メーカーはといえば、ポルシェやフェラーリといった創業者の名前が由来となったものや、フィアットやVW(フォルクスワーゲン)といった、外来語だけに由来がわかりにくいものも少なくありません。
今回は以前に紹介できなかった海外の自動車メーカーについて、メーカーの歴史も織り交ぜながら紹介いたします。
このページの目次
ドイツ・フランスの自動車メーカー編
メルセデスベンツの由来
メルセデスベンツはダイムラー社が製造・販売する自動車ブランドでしたが、2022年2月にメルセデスベンツグループへと社名変更が行われています。
メルセデスベンツの「ベンツ」は、1886年に世界で初めてガソリン自動車を開発した創業者カール ベンツが由来です。
一方で「メルセデス」という名称は、ダイムラー車のディーラー経営者エミール・イェリネックの娘「メルセデス・イェリネック」から取られています。
ポルシェの創業者はVWビートルの生みの親でした
ポルシェといえばドイツを代表するスポーツカーメーカーですが、正式な社名はDr. Ing. h.c. F. Porsche AG 、日本語に直訳するとフェルディナント ・ポルシェ名誉工学博士株式会社となります。
創業者であるフェルディナント・ポルシェが由来となっていますが、フェルディナント ・ポルシェは初代VWビートルを設計しており、偉大な国民車ビートルの生みの親ともいえるのです。
アウディも創業者名が由来でした
VWグループの一角を担うアウディは、創業者のアウグスト・ホルヒが3年間のメルセデスベンツでの経験をもとに、1899年に独立してホルヒを設立しました。
ところが経営陣との対立からホルヒ社を退任、新たにアウグスト・ホルヒ・アウトモービルヴェルケを立ち上げます。
その後、ホルヒ社から社名が紛らわしいと抗議を受け、ラテン語でホルヒェン(聴く)と同じ意味を持つアウディに社名が変更されました。
また、1932年にアウディはホルヒ、DKW、ヴァンダラーの3社と集結して「Auto Union(アウトウニオン)」を立ち上げ、現在でもアウディのシンボルマーク「フォーシルバーリングス」が4社集結の意味を表しています。
フランスのプジョーも創業者名が由来
フランスを代表する自動車メーカーのプジョーは、創業者のアルマン・プジョーが社名の由来になっています。
1810年にフランス東部で家族経営の製鉄業として創業したプジョーは、コーヒーミルや自転車などの製造を行い、現在でも同社のマスコットのライオンマークを付けてプロデュースしていました。
その後、アルマン・プジョーが1889年に蒸気三輪車を開発して、パリ万博で披露したことが、自動車メーカー参入のきっかけとなったそうです。
ちなみに、同じフランスのルノーはルイ・ルノー、シトロエンもアンドレ・シトロエンと、創業者の名前が由来となっています。
アメリカ・イギリスの自動車メーカー編
フォードも創業者名が由来です
アメリカのビッグ3の一角を担うフォードは、1903年にヘンリー・フォードによって設立されました。
1908年に販売開始されたT型フォードは、世界で初めての流れ作業による大量生産に成功して、低価格で高品質なクルマとして大ヒットさせ、その後もマスタングなどを発売してヒットさせていますが、現在は日本市場への正規輸入から撤退しています。
ロールスロイスは創業者2人の名前が由来
イギリスの高級車メーカーとして世界的に有名なロールスロイスは、1906年に設立されましたが、創業者のチャールズ・スチュアート・ロールズ(ロールス)とフレデリック・ヘンリー・ロイスの名前が由来となっています。
また、同社のブランドロゴ「RR」も、2人の頭文字を合わせたものです。
ジャガーはネコ科の動物ジャガーが由来
イギリスの高級車メーカーのジャガーは、1922年にスワロー・サイドカー・カンパニーとして設立されましたが、その後はSSカーズに社名変更されて1935年に、動物のジャガーが持つスピード感やスマート感から命名された新型車ジャガーを発売して人気を博しました。
ところが第二次世界大戦が始まると、SSカーズの社名が当時の敵国であったドイツ・ナチスを連想させることから、1945年に社名をジャガーカーズに変更されています。
イタリアの自動車メーカー編
フィアットは「トリノの自動車製造所」の頭文字
イタリアを代表する自動車メーカーのフィアット(FIAT)は1899年にトリノで設立されましたが、社名の由来は「Fabbrica Italiana Automobili Torino(トリノの自動車製造所)」の頭文字をとったものとなります。
アルファロメオは創業時の社名はアルファでした
1910年にミラノで設立された当初は、「Anonima Lombarda Fabbrica Automobil(ロンバルディア自動車製造有限会社)」の頭文字をとったアルファ(ALFA)が社名でしたが、第一次大戦が勃発してクルマの販売が落ち込みました。
経営危機に陥ったアルファを実業家のニコラ・ロメオが救ったことから、1919年にアルファロメオに変更されて、現在は巨大自動車グループFCAのブランドとして魅力的な車種をプロデュースしています。
まとめ
今回は以前の記事で紹介できなかった海外の自動車メーカーについて、社名やブランド名の紹介をいたしました。
海外の自動車メーカーをみてみると、フランスを筆頭に全体的には創業者名の由来が多い中でも、イタリアのフィアットやアルファロメオの様に、創業した場所が社名に盛り込まれているメーカーもあるなど、バラエティに富んでいることがおわかりいただけたかと思います。
みなさんの愛車、社名の由来がわかることで、これまで以上に愛着が湧くとよいですね。
【参考】
● 国立国会図書館|レファレンス協同データベース 「海外自動車メーカーの社名、ブランド名」