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信号機のない歩行者が渡ろうとしている横断歩道、最近は一時停止するクルマが増えてきましたが、中には停止しないクルマをまだまだ見かけます。
JAF(一般財団法人日本自動車連盟)では、今年8月9日から9月20日の期間で、信号機のない歩行者がいる横断歩道で一時停止状況についての実態調査を全国で行いました。
調査は各都道府県2か所ずつ、全国合計94か所の信号機のない横断歩道で、実際にJAF職員が1か所につき50回の横断をすることで調査が行われました。
今回は、この調査結果を中心に紹介いたします。
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全国の平均停止率は半数に満たない結果に
横断歩道での一時停止状況の調査は、2016年から毎年行われていますが、今回の調査では停止率の全国平均は45.1%と、2022年調査時の39.8%よりも5.3%の上昇がみられました。
また、調査開始時の2016年の全国平均がわずか7.6%、2020年でも21.3%であったことから考えると、かなり改善されていることがわかりますが、歩行者が渡ろうとしている横断歩道で一時停止するクルマは、まだ半数に満たないのが現状のようです。
なお、横断歩道を渡ろうとしている歩行者がいても一時停止をしなかったドライバーには、道路交通法第38条で定められている「横断歩行者妨害」に該当して、違反点数2点・反則金9,000円(普通車)を科せられてしまいます。
停止率が高い都道府県は
停止率が一番高かったのは長野県でした
今回の調査が行われた47都道県の中で、停止率が一番高かったのは長野県で84.4%と全国平均を大きく上回り、8年連続で全国1位を獲得という結果となりました。
長野県では、横断歩道で一時停止したクルマに対して歩行者がお礼をする習慣が根付いることから、ドライバーも気持ちよく一時停止するなど、県民に安全意識が浸透していることの他、発光装置付きの横断歩道標識の設置などの道路設備の面でも工夫がされていることも、8年連続で1位となった要因として考えられるようです。
停止率70%超の都道府県も2県に
今回の調査で長野県に続いて停止率が高かったのは石川県の76.4%で、栃木県が74.8%で続き、この2県が70%を超える結果となりました。
その他では、熊本県が66.1%で第4位、岐阜県が65.4%で第5位、以下は静岡県、宮崎県、愛知県、福島県が停止率60%を上回る結果となっています。
また、今回の調査では、47都道府県中の35都道府県が2022年の調査よりも停止率が上回っているとのことです。
停止率が低い都道府県は
停止率が一番低かったのは新潟県でした
停止率が一番低かったのは新潟県の23.2%でしたが、2022年の調査の25.7%より2.5%も下回る結果となってしまいました。
新潟県では自治体や地元企業も、歩行者がいる横断歩道での一時停止を呼びかけていますので、今後の停止率アップに期待したいものです。
停止率30%を割ったのは7都道府県
今回の調査では新潟県も含めて停止率が30%を下回ったのは、7都道府県となりました
新潟県に続いて停止率が低かったのが佐賀県の26.2%で、大阪府と福井県が同じ26.7%で続き、以下は茨城県、北海道、神奈川県が、30%を下回る結果となっています。
また、2022年の調査では停止率20.9%で最下位となった沖縄県は、今回の調査では31.1%と大幅に停止率が改善されました。
まとめ
今回はJAFが行った、信号機のない歩行者がいる横断歩道での一時停止状況について、実態調査をもとに紹介いたしましたが、都道府県によって停止率に大きな差があることをおわかりいただけたかと思います。
歩行者のいる横断歩道の手前でクルマが一時停止しないことから、死亡事故につながるケースも数多く発生しています。
ドライバーが横断歩道手前で一時停止することはもちろんですが、歩行者側も横断歩道を渡る意思をしっかり伝えることや、クルマが停止してから渡るなど、お互いに安全を意識することが大切だといえるでしょう。
【参考】
● JAF(一般財団法人日本自動車連盟)「信号機のない横断歩道での歩行者横断時における車の一時停止状況全国調査(2023年調査結果)」