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中古車の買取で重要なポイントを現場で働く査定士に聞いてみた!

【コンテンツ監修者】
Sato Tomoki
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    筆者たかまさ
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    走行距離や年式によって車の買取額が変わることはなんとなく素人でも想像がつきますが、具体的に車の査定における加点や減点になるポイントはなかなか素人ではわかりませんよね。
    そこで実際に中古車査定士(中古自動車査定士)として現場で車の査定を行って「ハル」さんに色々聞いてみました!

    中古車査定士とは?

    中古車査定士とは、その名の通り、中古車の適切な査定を行うためJAAI(日本自動車査定協会)が定めている資格です。
    6ヶ月以上販売店、整備士として就業しており、尚且技能検定に合格することと「合格証明書(この合格証明書はハルさんのもの)」が発行され晴れて中古車査定士になることができます。

    車買取の実録記事
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    車の一括査定をやってみた

    中古車査定士が教える加点・減点のポイント

    車を査定するうえて最重要ポイントを3つ挙げるとしたらどこですか?

    走行距離や年式もありますが、以下の3つにまず注目します。

    ①外装の傷。特に凹み。
    ②フレーム修復やボディ外板を交換するような事故をしていないかどうか。
    ③内燃機関(エンジン等)の調子はどうか。水漏れやオイル漏れを起こしていないか。電装関係は問題なく動いているか。

    「外装」が具体的にどのように査定に響くのか教えてください

    車を見るとき真っ先に気になるのが「車の見た目」です。
    車を見たときに傷があったり凹みが多くあったりすると、その車に対する興味が薄れます。例えば高年式(新車登録から5年以内)で走行距離が少ない車があったとします。
    新しい車なのに傷や凹みが多数あったら「この車は大事に扱われていない」という印象を持たれます。
    車を査定するのは人なので、印象が悪いのはNGです。
    もちろん年数が経って古い車だからといって傷だらけなのはもってのほか。古い車で外装がきれいだと「大事にされているな」と思われます。

    査定における傷や凹みの評価ポイントは「1センチ以内」「手のひらサイズ以内」「A4サイズ以内」「それ以上」といったように4つに分類されます。
    この中で「1センチ以内」の傷に関しては傷としてカウントされますが減点になりにくいですが、1つのパネルに複数ある場合は減点されるので注意が必要です。

    「フレーム修復やボディ外板を交換」が具体的にどのように査定に響くのか教えてください

    車にとって大事な部分であるフレーム(骨格)部分の修正や修復をされた場合、「修復歴減点」という減点をされます。
    修復の度合いによって減点点数が違いますが、基本的な部位としては車両のフロント回りやリア回り、ピラーと呼ばれる車両の柱部分(フロントガラス横の骨格、4枚ドア車両の場合はドアとドアと間の骨格、リアガラス付近の骨格を指します)が挙げられます。またボディ外板に関しては、ボンネットやドア等のネジで止められている部分が外されていないか、交換されていないか、という部分にフォーカスが与えられていて、フロントフェンダーとフロントドアのような連続しているネジ止め外板が交換されている場合やボディに貼り付けされている部分のリアフェンダー等が交換されている場合は「外販価値減点」という修復歴よりやや軽い減点がなされます。

    あと意外な部分では、ルーフ(屋根)が凹んでしまって交換した場合、こちらは無条件で事故車扱いとされてしまいます。

    「内燃機関(エンジン等)の調子…」が具体的にどのように査定に響くのか教えてください

    車にとって最も重要なのが「走る」「曲がる」「止まる」の三要素です。

    これのいずれかに故障等が生じている場合、人命にも関わる大事故を起こしかねませんので車としての価値が著しく落ちます。
    極端な話、この三要素に何かしらの不具合があった場合、商品としての価値が低下するため査定をする際は厳しく評価をします。

    どこを見るのかというと、エンジンであればエンジンオイルが漏れていないか(滲んでいないか)、ラジエターの冷却水が漏れていないかをチェックします。
    足回り部品であれば、ショックアブソーバーと呼ばれる部分にオイルが入っているのですが、そこのオイルが滲んでいないかも重要部分です。

    次に電装関係ですが、エアコン(特に冷房)がしっかりと効くか(最重要)、パワーウィンドウやカーオーディオは問題なく動作するかは重要な確認ポイントとなります。

    また、カーナビや後席用モニター等の快適装備がついている場合は加点となります。カーナビの加点はメモリータイプよりもHDDタイプの方が加点が高くなる傾向にあります。

    車を高く売るためのコツを聞いてみた

    決済前が高く売れると言われていますが、ほかに車を高く売れるシーズンはありますか?

    そうですね。一般的に決算時期と呼ばれる3月・9月は高価買取りが見込める時期ではあります。
    その背景としては、いずれも年度や半期の実績を稼ぐために販売を強化する時期でもあり、そのためには在庫を確保しなければなりません。また、次のボーナス時期を見越した在庫の確保を同時にするために買取りも進めていかなければならないため、多少買取り価格が高くなっても買わなければならないのです。

    他にも買取り価格が高くなるケースというものがあり、それは車種によって変わったりもします。
    スキーやスノーボード等のウィンタースポーツが盛んになる冬季は4WDのSUV需要が高まるので高価買取りを狙いやすく、GWやSW等の家族でのレジャー需要が見込める時期ではミニバン需要が高まるため高価になりやすくなったりもします。
    基本的な部分では決算期、GWやSWなどの長期休暇でレジャー利用が見込める時期の一ヶ月前が狙い目と言えるでしょう。

    洗車以外で査定前にやっておくとよいことはありますか?

    車を査定に出す前、少しでも高く売れるように外装をピカピカにする方が多いですが、そこ以外もきれいにしてあげた方がいいですね。

    具体的には車内。足元のマットが汚れていたり、メーター周りやダッシュボードの埃、シートが汚れていないか、という部分にも気を付けた方がいいです。
    中古車業者の規模にもよりますが、仕入れた(ユーザーから買い取った)車を手直しせずに販売する所もあると聞きますし、しっかりとルームクリーニングやボディ磨きをして販売する店もあります。

    そこにも費用がかかるので、その必要がないと判断されればその費用分の買取り価格が上がる可能性もあり得ます。
    それ以上に査定をする人の心象がよくなりますので、しっかりと室内もきれいにした方がいいですね。

    今買取に力を入れている車種はどのようなものがありますか?

    街中をよく走っている車=流行っている車という構図が想像できると思います。
    そのような車種は中古車市場においてもすぐ販売できると見込めることから、買取りが強化されている傾向にあります。具体的なジャンルですが、軽自動車(N BOXを代表とするスーパーハイトワゴンと呼ばれる屋根が高い車種のジャンル)やミニバン系(ノアやヴォクシー、セレナ等の排気量2000ccクラス、アルファードとヴェルファイア)、ヴェゼルやCX-5をはじめとしたSUV系が非常に人気が高いです。

    安定した人気があるのは室内も広く小回りも利く1500ccクラスまでのコンパクトカー(ノートやフィット)、プリウスを代表とする低燃費性能に優れたハイブリッドカーです。

    ぶっちゃけ愛車を売るなら「買取?」「下取り?」

    ハルさんが車を売るなら買取ですか?下取りですか?

    私は5年間ディーラーとして働きたくさんの車を下取りしてきましたが、実際自分が売るとなると、お相手したお客様には申し訳ないんですが買取ですかね(笑)これだけは確実にいえますが、金額面で言えば10万円~20万円は買取のほうが高くなります。

    一番大きな理由は販路の問題です。ディーラーが車を下取りした場合オークションへの出品がメインとなります。

    しかし、中古車業者の場合、自社の販売店でそのまま売ることもできますし海外にネットワークがあれば輸出という手段もあります。もちろんオークションに出品することもできます。
    ですから買取額が10万~20万と大きく変わってくるのです。

    ちょっと私の話をしますと、私が働いている販売店は自社メーカーの車に乗らなければいけないという暗黙の了解があります。ですが下取りに関しては上司からもうるさく言われないため、中古車業者で買取してもらっていました。

    profile

    中古車査定士資格は7年前に取得。
    現在は都内の大手メーカー販売店で働く2時のパパ。
    現在の愛車は、以前は2シーターのスポーツカーを所有していたものの、子供が生まれたことをきっかけになくなくファミリーカーに買い替えを検討中。

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