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2022年12月23日に「令和5年度税制改正大綱」が、閣議決定されました。
この大綱には新車登録時や車検時に支払う重量税の優遇措置「エコカー減税」、新車取得時に支払う「自動車税環境割」についても、現行の期間延長と2024年1月1日以降は現行から変更されたものが盛り込まれています。
今回は、「エコカー減税」と「自動車税環境性能割」が今後どのように変わるのか紹介いたします。
このページの目次
現行のエコカー減税・自動車税環境性能割は2023年12月31日まで継続へ
今回の改正では、2023年4月30日までの実施期間であった現行の「エコカー減税」は、2023年12月31日まで期間延長されることが盛り込まれました。
現行では、2030年度燃費基準に120%以上達成した車およびEV車やPHEV車などは登録時と初回車検時が免税、90%以上達成で登録時が免税、75%以上達成で登録時50%減税、60%以上達成で登録時25%減税の優遇措置がとられています。
また同様に「自動車税環境性能割」についても、2023年3月31日までの期間を2023年12月31日まで延長されることとなりました。
現行の「自動車税環境性能割」は、EV車やPHEV車などは免税の他。自家用登録車ガソリン車の場合では2030年度基準を85%以上(ディーゼル車は60%以上)達成で非課税、75%以上で1%に軽減、60%以上で2%に軽減と優遇措置がとられています。
エコカー減税の2024年1月1日以降は、こう変わります
免税・減税を受ける適用要件が厳しくなります
「エコカー減税」は2024年1月1日以降、免税・減税を受けるための燃費基準が変更されますので、こちらで紹介していきましょう。
現行では新車登録時に免税を受けるのに必要な2030年度燃費基準90%が、2025年5月1日以降は100%達成が必要になります。
また50%免税に必要な要件は、2030年度燃費基準75%が2024年1月1日以降は80%に引き上げられ、2025年5月1日以降は90%へと変更、25%免税に必要な要件は現行の2030年度燃費基準60%が、2024年1月1日以降は70%に引き上げられ、2025年5月1日以降は80%へと更に引き上げられますので、該当する車を2024年以降に購入される方は注意が必要です。
クリーンディーゼル車は適用外に
ガソリン車やHEV車は前述したような変更になりますが、EV車をはじめPHEV車、水素自動車は現行と変更がなく、2026年4月30日まで「エコカー減税」の恩恵を受けることができます。
また、クリーンディーゼル車については、2024年1月1日以降の登録車は「エコカー減税」の適用外になってしまいますので、購入予定のある方はご注意ください。
自動車税環境性能割も変わります
適用要件がエコカー減税同様に厳しくなります
「自動車税環境性能割」についても、現行では自家用乗用車の新車購入時に免税を受けるのに必要な2030年度燃費基準85%以上が、2025年4月1日以降は95%以上達成が必要です。
また1%への減税を受けるための必要要件が、現行の2030年度燃費基準75%以上達成が2024年1月1日以降は80%以上達成に引き上げられ、2025年4月1日以降は85%以上へと更に引き上げられます。
2%への減税も現行の60%以上が、2024年1月1日以降は70%以上達成に引き上げられ、2025年4月1日以降は75%以上へと変更されますので、該当する車の購入予定がある方は購入時期を考える必要がありそうです。
車種によっては年内登録が最もお得に
新車購入費用を少しでも抑えたい方は、ガソリン車やディーゼル車、HEV車などの新車購入は、今回の税制改正を踏まえて2023年12月31日までに新車登録を済ませる必要があるといえます。
納期が長期化している現状では、販売店と早めに相談しておくとよいでしょう。
まとめ:EV車やPHEV車へのシフト化が鮮明に
今回は、「エコカー減税」と「自動車税環境性能割」の税制改正による変更点について紹介いたしました。
今までは税制面での優遇措置が幅広く適用されてきましたが、今回の改正ではガソリン車やHEV車、ディーゼル車には厳しくして、EV車やPHEV車へのシフト化を促すものとなった感があります。
【参考】
● 国土交通省「自動車関係税制について(エコカー減税、グリーン化特例等)」
● 国土交通省「令和5年度税制改正結果概要(車体課税関係)」