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一般ユーザーがマイカーを使って、有料で送迎サービスを行うライドシェアについて、国内にも導入への議論が始まっています。
先日行われたJNNの世論調査では、55%の人が反対と回答しましたが、一方で賛成と回答した人は31%と、3分の1にも達しませんでした。
海外ではすでに多くの国で導入されているライドシェアですが、日本ではまだ馴染みがないだけに、今後の議論の行方が気になるところです。
そこで今回は、ライドシェアの仕組み、導入した際に考えられるメリットとデメリットを中心に紹介いたします。
このページの目次
ライドシェアの仕組みと導入への背景
ライドシェアとは、「Ride(乗る)」と「Share(共有)」を組み合わせたことばですが、文字通りに同じ目的地へ行く人がクルマに相乗りをして、費用も分担して支払い、移動をするといったものです。
海外ではビジネスとしても普及していますが、日本では自家用車を使って有料で人を運ぶことは、営業許可がない「白タク」として法律で禁止されています。
すでに国内でも一部ではアプリを利用して、相乗りマッチングサービスが行われていますが、あくまでもガソリン代や高速代など実費のみで運賃は発生しないといったものとなっているようです。
ところが、最近では海外からの観光客が大幅に増加したのにも関わらず、タクシーの運転手不足による減少によって、人気観光地では深刻なタクシー不足が起こっています。
そこで一部の国会議員を中心に、タクシー不足を解消するため、ライドシェア導入への議論が行われているようです。
ライドシェアを導入するメリット
タクシーより安いコストで目的地まで移動できる
一人でタクシーを利用した場合に比べて、ライドシェアでは相乗りをして運行費用を分担するため、目的地までにかかる高速料金や燃料代、運賃などを他の同乗者と分担して支払うことから、安い運賃で移動することが可能になります。
また、クルマを運転できない人にとって、電車など公共交通機関が利用できない目的地に行くことが可能になるのも、メリットのひとつです。
ドライバー側のメリット
すでに所有しているマイカーを利用して運賃などの収入をえられることから、クルマの維持費を賄うことができることは大きなメリットといえます。
また、自分自身がどこかへ行く際にも相乗り希望者を募れば、高速料金や燃料代などを負担してもらえることで、ローコストで移動できることも、メリットとして考えられるでしょう。
過疎地での足として利用できる可能性がある
タクシーなどの交通機関がない過疎地では高齢化が進んでいますが、クルマを所有していない高齢者が、買い物などに行く際の足としても活用できる可能性があります。
ライドシェアを導入するデメリット
事故の際に補償が受けられるかの心配
タクシーに乗車中にあった場合は、タクシー会社が加入している自動車保険から、補償を受けることができます。
一方でライドシェアの場合は、現状では定められたルールがないため、ドライバーが加入している自動車保険の内容によっては、満足できる補償が受けられないことも考えられそうです。
犯罪に巻き込まれるなどトラブル発生の恐れがある
すでに導入している海外では、ドライバーによる暴行や誘拐などの犯罪が発生しているようです。
また、目的地が違う、車内を汚したなど、ドライバーと利用者の間でトラブルの発生も考えられます。
また、普通車2種運転免許が必要なタクシードライバーに比べて、ドライバーの運転技量が未熟で危険な目に遭うことなども、あり得るでしょう。
まとめ
今回は、日本では馴染みがないライドシェアについて紹介いたしましたが、メリットがある反面で、導入をするには解決すべき問題点が多いことが、おわかり戴けたかと思います。
JNNの調査結果からも、ライドシェアをタクシー不足の解決策として考えるのには、安全面での不安や本来の目的から逸脱していることなど、不安を感じる人も多いようです。
ライドシェアの国内導入はまだまだ議論の域をでませんが、今後の動きに注目しましょう。
【参考】
● チューリッヒ保険会社「ライドシェアとは。日本の普及状況。カーシェアリングとの違い」