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雪の多い地方の山間部では今年初めての積雪が、TVニュースなどで紹介されていますが、平野部でも積雪のある地方ではスタッドレスタイヤの装着など、クルマも冬支度を準備する時期になってきました。
また、来るべき冬を迎える前に、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)では、10月11日にSNSのX(旧Twitter)を通じて「スタッドレスタイヤの使用限度に注意」として、タイヤの残り溝などに関する注意を呼びかけています。
今回は、これからの時期はサマータイヤと交換するドライバーも多くなる、スタッドレスタイヤの使用限度のほかに保管方法についても紹介いたします。
このページの目次
タイヤの残り溝で使用限度を判断するには
残り溝50%以下では雪道での性能が大幅にダウン
サマータイヤでは残り溝が4㎜を切ると、雨天時のブレーキ性能が急激に低下しますが、残り溝が1.6㎜以下では車検に通らないだけでなく、そのまま走行するのは乾いた路面でも危険なレベルです。
一方でスタッドレスタイヤではサマータイヤよりもシビアで、残り溝が50%を切ると積雪路や凍結路での走行は性能が低下して、冬用タイヤとしての使用はできなくなると、JAFでは注意を呼びかけています。
このことから、一般的なスタッドレスタイヤでは新品の溝が約10㎜ですので、残り溝5㎜になった時点で雪道での使用限界ラインといえるようです。
プラットホームを目安に判断が可能
一般的にスタッドレスタイヤには接地面のブロックと溝の間に、残り溝1.6㎜を示すスリップサインのほかに、「プラットホーム」と呼ばれる突起が設けられています。
この「プラットホーム」はタイヤの残り溝が50%を切ると露出しますので、冬用タイヤとしての寿命を判断する目安にするとよいでしょう。
なお、プラットホームの位置は、タイヤ側面に「⇑」のマークが記されています。
ゴムの硬度が劣化したタイヤの性能低下にも注意
多くのスタッドレスタイヤは、サマータイヤよりも柔らかいゴムを使用することで、雪道や凍結路で路面の凹凸に密着させてグリップを得ています。
ところが経年劣化などによってゴムの硬度が硬化(硬くなる)してしまうことで、グリップ力が大幅に落ちてしまうので注意が必要です。
ゴムの硬度が劣化する年数は保管状態などによっても変わりますが、おおむね3年ほどで硬化が始まり、4年~5年ほどで交換が必要といわれています。
スタッドレスタイヤの保管方法
保管場所は風通しのよい日陰の場所がベスト
日の当たる場所では太陽光の紫外線によって、タイヤのゴムが劣化してしまいますので、タイヤの保管には適していません。
また、熱がこもりやすい場所も高温になることでタイヤのゴムが劣化してしまう恐れがあることから、風通しのよい場所を選びましょう。
もし屋外で保管する場合は、家の北側など日が当たらない場所で、タイヤカバーやタイヤケースを利用して、雨がかからないようにすることをおすすめします。
タイヤ内の空気を抜いておく
保管する際には、タイヤ内の空気を半分ほど抜いておき、ゴムや内部のタイヤコードなどに負担がかからないようにしておくとよいようです。
ただし、スタッドレスタイヤを使用する際には、空気圧を必ず測定して適正になるように補充しましょう。
スタッドレスタイヤを保管するときの向き
スタッドレスタイヤを保管しておく時にホイールから外して保管する際は、タイヤサイドが重みで変形することから防ぐために、縦置きに保管することが必要です。
その際には、タイヤラックなどを利用するとよいでしょう。
また、ホイールに装着したままで保管する際には、接地面がホイールの重みで変形しないように、段ボールなどを下に敷いて横に寝かせて保管することをおすすめします。
まとめ
今回はスタッドレスタイヤの使用限度と保管方法について、紹介いたしました。
これからの時期、積雪のある道路では必需品となるスタッドレスタイヤですが、すり減ったものやゴムが硬化したものでは、十分な性能を発揮できずに事故につながる恐れもあります。
今シーズンの使用前には、しっかり点検しておきたいものですね。
【参考】
● JAF(一般社団法人日本自動車連盟)「[Q]スタッドレスタイヤの使用限度と正しい保管方法とは?」